サンパウロ市の高等裁判所が19日、市の公共交通機関における、労働者の通勤手当(ヴァーレ・トランスポルテ、以下VT)を入金したビリェッテ・ウニコの使用に関する改定を禁ずる暫定令を解いた。同件の決定は二転三転を繰り返しており、市民の負担額が再び重くなると、同日付現地サイトなどが報じている。
事の発端は、サンパウロ市が2018年12月に出した条例で、今年の3月1日から、バスの場合、従来の「使用開始2時間以内なら4回までの乗り継ぎが4・30レアルで可能」との規定を、「使用開始から3時間以内で2回までの乗り継ぎが4・57レアルで可能」と、変更された。
この決定は市民に不評で、反対を唱える声が強かった。そのため、3月27日に高等裁がVTの使用改定を差し止め、従来のものに戻した。
だが、6月14日に高等裁が市側の主張を認めたため、VTは再度制限されたが、今月9日にはまたも、VTの使用が従来のものに戻された。
しかし、19日に高等裁が市側の要求を再度受け入れたため、VTは再び、3時間以内で2回の乗り継ぎに変更された。
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