ホーム | 日系社会ニュース | アルジャー花祭り特別写真グラフ=「世界の味」展示の醍醐味紹介=手の込んだ花絵巻に来場者、感嘆

アルジャー花祭り特別写真グラフ=「世界の味」展示の醍醐味紹介=手の込んだ花絵巻に来場者、感嘆

テープカットの様子

 汎ズットラ花卉生産者協会(AFLORD、蒔田勉会長)の「第28回アルジャー花祭り」が17日に開幕した。その目玉が「世界の味」を表現する展示場だ。3カ月前から約65人の会員がアイデアを持ち寄り、花を組み合わせて工夫を凝らした展示の一部を紹介する。
 入ってすぐ左側には「ボイ・ノ・ホレッチ」(牛の丸焼き)をイメージした鉄製の円筒の外壁に花が飾られ、ぐるぐる回る展示がある。
 これを担当した壇和宣さん(だんかずのり、48、二世)は、「途中でもうダメかと思いました。こんなに難しいと思わなかった。上手く回るまでに3週間もかかりました。開幕前日の昨日、ようやく完成してホッとしました」と胸をなで下ろした。
 鉄の骨組みから製作を始め、モーターでゆっくり回るように調整。外壁の花は、日本で交配された「下垂性シンビジューム」。地味だが優雅な茶色の花が垂れている。その下には真っ赤な葉っぱの株が置かれ、まるで火で焙られているように見える。
 その先は日本食コーナーで、何と回転寿司店(大浦格(いたる)さん担当)があり、歌舞伎のような化粧をした寿司マンの周りを、寿司を乗せた皿がくるくると回っている。
 さらに奥には「焼き鳥屋の屋台」。担当した野村愛國(よしくに)さんは「けっこう楽しいんだぞ」と製作を享受した様子。自宅から切り出した竹で、キレイな屋台が組み上げられている。
 右奥には、滝に太鼓橋、鳥居、寺院などが並ぶコーナーがあり、担当した大坪満次副会長に聞くと、約200種、5千株もの花をAFLORD会員の生産者が持ちより、工夫を凝らして展示している。
 「ここの展示は全部、僕ら生産者がやってるから、他とは少し違う。他の花祭りは展示のプロに頼んで、『これだけの花を使ってこんなイメージで』と注文すればお終い。僕らは素人だから自分が気に入るまで徹底的にやる。足りないと思えば、自分の農園から花を持って来て足す。だから展示に温かみがもっとあるとよく言われます」とのこと。
 次の週末24、25日、その次31、9月1日の4日間もアフロード展示会場(Av. PL do Brasil, km 4,5, Fazenda Velha, Aruja)で好評開催中だ。