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《南米南部共同市場》EFTAとも自由貿易協定=大豆などは即座に関税ゼロ

 アイスランド、ノルウェー、スイス、リヒテンシュタインが加盟する欧州自由貿易連合(EFTA)と南米南部共同市場(メルコスル)が23日、自由貿易協定を結ぶことで合意に達したと、23、24日付ブラジル各紙・サイトが報じている。
 ブラジル経済省、貿易特別局のマルコス・トロイージョ局長は23日、「合意内容はかなり包括的で、関税引き下げから、サービスや投資のやりとりに関しても決められた。これは単にブラジル製品が多くの国で売られるという次元の話ではなく、多くの国から投資資金がブラジルに入ってくる可能性も高めてくれるもの」と語った。
 同局長は、ブラジルは特に牛肉、鶏肉、とうもろこし、コーヒー、果物、果汁輸出において利益を得ると見ている。
 貿易局長のルーカス・フェラス氏は、6月下旬に結ばれた欧州連合(EU)との合意より、今回のEFTAとの合意の方が踏み込んだ内容になったとしている。
 EFTAはメルコスール側からの輸入品にかかる関税を即座に0%にするのに対し、メルコスール側は最初の10年で現状の輸入品目の85%の関税を0%にし、15年かけて関税を撤廃する。
 メルコスールがEFTAに輸出する、コーヒーや果物、大豆などは即座に関税が0%になり、その他の品目でも、今決められている関税ゼロとなる輸入量が引き上げられる。牛肉は2万550トン、鶏肉は7万8千トン、とうもろこしは7万7千トン、関税ゼロの対象が増える。
 ブラジルの対EFTA貿易総額は85億レアル(約2380億円相当)で、ブラジルからの主な輸出品は、化学製品、金、大豆、コーヒー、航空機。主な輸入品は、薬品、化学製品、機械などだ。