サンパウロ大学大学院・日本研究(言語・文学・文化)科は、国際交流基金サンパウロ日本文化センターの助成を受けて、早稲田大学教育・総合科学学術院の和田敦彦教授(55、高知県)を招聘し、「人と本の流通」をテーマに特別講義(日本語)を開講している。場所は同大学(R. do Lago, 717 – Butantã, São Paulo)の263号室。期間は8月20日~9月27日、毎週火・金曜日の午後2~6時まで。
和田教授は、日本語蔵書の歴史などが研究分野。書物の出版、検閲、流通、保存が読者の歴史とどう関わるかなどを調べており、「色んな国に移民した人達の読む本、作った本も対象に研究している」という。
すでに第1回目の講義を20日に終えており、ブラジル人を中心に約15人が受講した。初回の授業の印象は「質問が活発で面白い。『日本移民を募集するとき、ブラジルについて誇大な宣伝はあったのか』などを聞いてきた」と語る。
和田教授は米国、イタリアでの講演はあるが、ブラジルは初めて。長野県で働いていた際に力行会の資料を整理しており、「ブラジルには前から来たかった」と初来伯への思いを語る。
和田教授の授業は一般人も無料で聴講可能。また、9月16日にはパラナ連邦大学で講演を行うなど、地方大学にも派遣される予定。詳細はサイト(https://sites.usp.br/ppgllcj/horarios-semestre/)で確認を。
タグ:サンパウロ