式典の後、午後4時から別室で、知事および県庁や宮崎大学の一行と元留学生・研修生約20人との意見交換が行われた。2017年の農業研修生だった平水ネルソンさん(パラー州トメアスー在住)が司会を務めて、順々にほぼ日本語で自己紹介をした。
日本での経験を活かして三菱電機や東洋紡などの日本進出企業に勤務する人が多く、その他、農家、大志万学院教師、イベント会場設計者、大学教授などもいた。「設計の仕事は事務所が多い。日本でいろいろな現場を見せてもらって進んだ技術を体験し、いい勉強になった」「日本でとても楽しかった。一生忘れられない1年が過ごせた」などと次々に語り、みな「ぜひこの制度を続けてほしい」と強調した。
河野知事が「改良点など意見があれば」と呼びかけると、「10年前に自分が留学したときは年に3人が訪日したが、今は一人だけ。とてもためになる制度なので、ぜひ存続させて」との意見がすぐさま出た。
元留学生からは「勉強だけでなく、お神楽などの文化や芸能なども体験できるプログラムがあれば、もっと深く宮崎を知ることができる」とか、「大学の授業と企業での研修を組み合わせたプログラムがあればもっと充実する」「日本から研修に来てもらう制度があっても良い」などの意見が出た。
山下県議会副議長は「研修後もつながりを維持することが大事。友人になった人とその後も連絡を保って、ネットワークを広げてほしい」とコメントした。河野知事も「この制度をこれからも続けなければと改めて感じた」と語った。
最後に竹下県人会長は「元留学生の皆さんは皆立派な意見をお持ちだ。ぜひ県人会の活動にもっと積極的に関わってもらいたい。私のような一世会長はこれで最後。次の会長は皆さんの中から出てほしい」とお願いした。