北海道協会は式典の翌25日、記念行事として北海道安平町から送られた巨大雪だるまの展示会をサンパウロ市ジャパン・ハウス(以下JH)の屋外で開催した。当日午前10時、開会・除幕式が執り行われ、屋外の特設展示場に高さ約2メートル、重さ約1・5トンの巨大雪だるまが再び出現した。11年前、日本移民百周年の2008年2月に同じ安平町から送られて、同協会交流センターに展示したのが最初。
今回も同町民有志は「雪だるまプロジェクト」(真保生紀代表、しんぼせいき)を発足させ、2月に雪だるまを制作。それを6月2日に北海道の苫小牧港から出港させ、7月14日、サントス港に到着していた。輸送などの費用は安平町が概算で500万円、北海道協会が約5万レアルを負担した。
JHには雪だるまと写真を撮るため、来場者が終日大行列を作り、子どもらが笑顔で雪に触れて楽しむ様子が見られた。
息子のケン君(7)、ヒロ君(4)、友人のカユ君(10)を連れて来場したのは非日系のタイス・シミズさん。夫が日系三世だという。
ケン君、ヒロ君は雪に触れるのは初めてで、「とっても冷たいけど楽しい。もっと雪があれば雪合戦もしたい」と雪で団子を作っていた。
来伯したプロジェクトの真保生紀代表の次男、郵生さんは「昨年の北海道胆振東部地震を受け、プロジェクト中止の声も上がった。だが北海道協会が義援金約180万円を集めて送ってくれ、ブラジルの温かい応援を実感した。お礼にプロジェクトを絶対成功させなければと思った」と今日に至る思いを明かした。
同日にはJH館内でも北海道の観光地や名産、雪だるまプロジェクト、北海道胆振東部地震の復興に関するプレゼンテーションが行われた。