民主社会党(PSDB)サンパウロ州支部の重鎮で、同州知事をつとめたこともあるアルベルト・ゴールドマン氏(81)が1日、サンパウロ市シリオ・リバネス病院で死去した。2日付現地紙が報じている。
1937年にポーランド系ユダヤ人の移民の子供としてサンパウロ市で生まれたゴールドマン氏は、若い頃はマルクス主義者の父親の影響もあり、ブラジル共産主義者党(PCB)に所属していた。
民主運動(MDB)に移籍した1970年にサンパウロ州州議に当選し、2期つとめた後、79年に下院議員に当選。合計で6期つとめている。同党在籍時の1992~93年には、イタマル・フランコ氏が大統領の際に運輸相もつとめている。
PSDBには1997年に移籍。そこではジョゼ・セーラ氏の右腕的存在として活躍し、2007年に同氏がサンパウロ州知事に当選すると副知事となった。10年4月にセーラ氏が大統領選出馬に伴って辞任すると、知事に昇格。8カ月間ではあったが、知事をつとめた。
晩年までPSDBの重鎮的存在だったが、2018年のサンパウロ州知事選の際、当時同党候補だったジョアン・ドリア氏との不仲が顕在化。古巣MDBから出馬したドリア氏の対抗馬、パウロ・スカッフィ氏を支持したため、党を除名されかかったことも話題を呼んだ。
脳内出血を起こし、先月19日から入院し、手術も受けたが、回復しなかった。
葬儀はサンパウロ州議会で行われ、遺体は2日午後、サンパウロ市ブタンタン区のイスラエル人墓地に埋葬された。
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