ブラジル・サッカーのU17世代のエースと目され、欧州強豪も注目しているレイニエール(17)が7日、フラメンゴでのプロ初先発出場となった全国選手権の試合で、いきなり1ゴール、1アシストの大活躍を見せ、脚光を浴びた。
レイニエールは3~4月に行われたU17W杯の南米予選に出場し、4試合3得点の活躍、「注目選手」として一躍話題となった。既に、イングランドのエヴァートンや、イタリアのユベントスといった欧州の強豪が獲得に乗り出しているとも報じられている。
そんなレイニエールは今年の7月から、名門フラメンゴのトップチームに合流。7月31日に行われたリベルタドーレス杯エメレック(エクアドル)戦で初出場した後、国内でも、8月4日の全国選手権バイア戦でデビューしていた。
7日にブラジリアのマネ・ガリンシャ・スタジアムで行われたアヴァイー戦は、プロ初先発試合となった。10月にU17W杯を控えるU17代表からも召集があったが、フラメンゴを率いるポルトガル人のジョルジュ・ジェズス監督の要請で召集が見送られていた。
フラメンゴはこの日、攻撃の中心選手ブルーノ・エンリケをA代表召集で失っていたため、レイニエールはその穴を埋めるべく、左ウイングで出場した。
すると、前半11分、レイニエールが相手ゴール前に出したパスを、現在リーグの得点王、ガビゴルが決めて1点を先制した。
そして、後半8分、今度は相手ゴール・エリア近くでパスを受けたレイニエールが、即座に右手方向にいたガビゴルにパスを送ると、これをガビゴルがゴール前にパスで送り返した。そこにレイニエールが飛び込み、右足でボレーシュートを決め、プロ初得点を記録した。
チームは3―0で勝利し、フラメンゴは首位をキープ。プロ初得点、初アシストを記録しただけでなく、リーグの首位を行くチームで、代表に召集された選手の穴を埋めての活躍だけに、評価が高かった。
レイニエールはそのプレー・スタイルを、2000年代のブラジルの名選手のひとり、カカーとよく比較されている。それはジェズス監督も「自分のスタイルがあり、理想的な体格という点で似ている」と認めるところだ。レイニエール本人も「幼いころに父がビデオで見せてくれて以来、カカーは僕のプレーの手本であり続けているんだ」と語る。
それを聞きつけたカカーは、レイニエールに「君の将来に幸あれ」とのメッセージも送っている。
レイニエールは10月に地元ブラジルで開催されるU17W杯への出場が有力視されているが、今回の活躍で、フラメンゴのトップチームが召集を断る可能性も出てきている。同チームは2年前のU17W杯でも、現在レアル・マドリッドで活躍中のヴィニシウス・ジュニオルの召集を断っている。