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《ブラジル》メキシコと自由貿易交渉開始=国際情勢の変化で好機到来?
ブラジル経済省貿易・国際問題担当特別局のマルコス・トロイージョ局長は9日、ブラジルとメキシコが自由貿易協定締結に向けて正式に交渉に入ったと発表した。10日付ブラジル国内紙が報じた。
トロイージョ局長は、「メキシコはこれまで、米国やカナダとの貿易関係を重視してきたが、米中貿易戦争の激化などに伴う国際情勢の変化から、ブラジルとの通商関係も強化しようという意思をもっているようだ」と語った。同特別局長はさらに「ブラジルはこれまでよりも多く、農産品をメキシコに輸出できるようになるだろう」とも語った。
これと並行し、特別局は、「メキシコとは、貿易自由化に向けて、どのような道を進んでいけばよいかを協議している。具体的なことはまだ決まっていないが、貿易自由化を目指して動いていることは事実」との書面を発表した。
ブラジル/メキシコ間の自動車部品輸出入の自由化協定は、10日をもって発効した。
メキシコは北米自由貿易協定(Nafta)加盟国である米国やカナダとの結びつきが強く、ブラジルとの貿易量はブラジルが期待するレベルより少なかった。
しかし、風向きが変わり、「ブラジルには短期的視野で、農産物や資源の対メキシコ輸出量を増やすチャンスが来た」とトロイージョ局長は語る。
メキシコは世界8位のブラジル製品輸入国で、今年1~8月の累積輸入総額は31億8千万ドルだ。他方、メキシコにとってのブラジルは7番目の同国製品輸出国で、同期間中のブラジル側の輸入額は28億7千万ドルだった。
ブラジル紙は「メキシコとの交渉開始は、ブラジルがより開かれた貿易を目指している姿勢の表れ」と評している。