14日午後7時、北伯一豪華な平和劇場(Teatro da Paz)でベレンにおける「アマゾン日本人移住90周年記念式典」(生田勇治祭典実行委員長)が開催され、500人以上が出席した。日本からも「アマゾン開拓の父」上塚司の孫・上塚芳郎(よしお)さんや上智大学の田村梨花教授など6人が来伯し、式典に華を添えた。
壮大なオーケストラの演奏で開幕し、司会は州政府儀典局側がポ語、長島ジューリアさんが日本語で担当。来賓にはヘルデル・バルバーリョ州知事、山田彰駐ブラジル特命全権大使、パルシファル・ポンテス州官房長官、ウルスラ・ヴィタル・サンチアゴ・デ・メンドンサ文化局長、ルーベン・ノヴァエス・パラー銀行総裁、浜田圭司ベレン領事事務所所長、福岡県国際交流センターの福島明彦専務理事が出席した。
生田祭典実行委員長は「アマゾンにはアカラ(トメアスー)へ初めて日本人が入植した。その後、高拓生、崎山比佐衛による移住の歴史がある。そして先人は『勤勉、誠実』の精神で、ブラジルにあらゆる貢献をしてきた。全ての人を表彰したい」と日本人移住者の功績を強調した。
さらに「私は悲しいことを語るのは好きではない。常に前を見て歩み続けていく。私たちを受け入れてくれたパラー州政府に感謝し、今後も国のために尽くしていく」と述べた。
来賓らの祝辞の後に、各表彰式が行われた。山田大使より沼沢末男さんへ春の叙勲伝達、サンタイザベル・サントアントニオ日伯文化協会、カスタニャール日伯文化協会へ外務大臣表彰、牧野みどりさん、佐藤卓司さん、仁和ウィルソンさん、山本ジルベルトさんへ在外公館長表彰が授与された。
さらにパラー州政府からは、山田大使、第1回アマゾン移民の山田元さん、生田祭典実行委員長など9人が叙勲され、バルバーリョ州知事より勲章が授与された。
式典後は、アトラクションで箏曲演奏、民謡クラブによる日本舞踊、来伯したZenkyuさん(本名=小川善久)によるアマゾン日本人移民90周年記念歌、ベレン太鼓チーム「鼓ドン」による太鼓の演奏が披露された。最後は国際交流基金サンパウロ日本文化センターが招聘した、日系アメリカ人らの和楽器バンド「オン・アンサンブル(On Ensemble)」の演奏で閉幕した。