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《ブラジル》セアラー州=暴力の波が6日目に突入=自動車販売店や通信塔も標的に

 ブラジル北東部のセアラー州が20日以降、〃暴力の波〃で揺すぶられており、6日目となる25日午後3時までに起きた暴力行為は58件に上っていると25日付現地紙サイトが報じた。
 〃暴力の波〃に襲われているのは、州都のフォルタレーザ市やその周辺の市が中心だが、内陸部の町でもそれなりの被害が生じている。
 25日に起きた攻撃8件はバスやトラックを狙ったものが大半で、未明にはフォルタレーザ大都市圏のマラングアペ市で民間会社の従業員が乗ったバスが襲われ、放火された他、ショロー市では市役所の中庭にあったスクールバスの焼き討ちが起きた。ヴァルゼア・アレグレ市、ジュアゼイロ・ド・ノルテ市、タウアー市、パライパバ市でも、トラックやバイク、乗用車が襲われた他、リサイクルを行う会社の倉庫への放火も起きた。
 同州での〃暴力の波〃は、20日に起きた、キシャダー市で盗まれたトラックをキシェラモビン市で焼き討ちにする事件が発端で、21日はフォルタレーザ市で、電話通信用のタワー攻撃と冷凍車焼き討ちが起きた。
 22日以降は、フォルタレーザ市、マラカナウー市、キシャダー市、カインデー市、パカトゥーバ市、ヴァルゼア・アレグレ市などで、トラックやバス、ごみ収集車、乗用車、バイクへの襲撃、放火事件が相次いだ。23日に起きたジュカス市の市役所の駐車場での放火事件ではスクールバスを含む車両4台が被害に遭い、公立校の授業が中止された。
 また、フォルタレーザ市では22日に自動車販売店への放火未遂、23日に特別裁判所での初期火災も報告されている。24日にはスーパーも放火の対象になった。
 キシャダー市ではガソリンスタンド放火事件、カリリアスー市では特別福祉照合センターに火炎瓶が投げ込まれる事件も起きている。
 一連の暴力行為は、同州の刑務所に収容されていた犯罪者からの指示で起きたと見られており、囚人257人が連邦刑務所に移送された。また、20日以降続く一連の事件に関与したと見られる人物も、55人逮捕されている。