ブラジル憲法の日本語版をお手元に――『1988年ブラジル連邦共和国憲法』(二宮正人・永井康之訳、インテルクルトゥラル社刊)が7月31日に発行され、サンパウロ市文協ビル(Rua Sao Joaquim, 381)内の国外就労者情報援護センター(CIATE)で無料配布が始まった。
前書きによれば《現行憲法は条、補項、号、段の合計が2252項目からなっているところ、このうち新設及び文言変更の条文数が716項目あり、施行されてから約30年の間に約3分の1が改定されたことになる》とのことで、1988年に作られて以来、現状に合うように活発に議論され、変更されてきた歴史が伺える。
これは法律家の故矢谷道朗氏の遺作を全面改訂したもの。CIATE前専務理事である愛知県弁護士会の永井氏が共訳した。ブラジル三井物産基金が印刷費などを助成している。全492ページの分厚い本で、日本語とポ語が併記されている。
その案内に来社した浅野康平専務理事は、「憲法は、権力と国民の約束を記したもの。国家の根幹です。それを日本語で紹介するのは重要なことです。ご関心のある方は、ぜひ取りに来てください」と呼びかけた。
近々、日本側でも配布が始まる予定とのこと。