ブラジル中銀が26日に発表した、中銀独自の国内総生産(GDP)年間成長率予測は、6月末に出た予測より0・1%ポイント(P)アップの0・9%だった。ただし、この数字は昨年の成長率1・1%を下回る。
今年第1四半期のGDPは0・2%のマイナス成長だったが、第2四半期は0・4%アップだったため、2期連続マイナスの景気後退局面(リセッション)入りは免れていた。
中銀は、「これまで発表されてきた経済指標によると、景気回復の歩みは遅いといわざるを得ないが、勤労期間保障基金(FGTS)や、社会統合基金/公務員財形計画(PIS/PASEP)の支払い開始による影響が第4四半期になって出てくると思われる」と発表した。
中銀は100を超える金融機関を対象に、GDP成長率やその他の経済指標の予想アンケート調査を行い、その平均値をフォーカスとして毎週月曜日に出している。23日発表のフォーカスでは、今年のGDP予測は0・87%だった。中銀の独自予測の値はそれよりも0・03%P大きい。
また、中銀は2020年のGDP成長率予測も1・8%と発表したが、「これも景気回復に必要な社会保障改革や税制改革の進展にかかっている」とした。
中銀のロベルト・カンポス・ネット総裁は、「ブラジル経済回復のために中銀としてできる最大の貢献は、インフレコントロール」と述べた。
中銀は今年、来年、再来年、さらに3年後のインフレ率(広範囲消費者物価指数・IPCA)の予測も発表した。それによると今年は3・3%、来年は3・6%、再来年は3・7%、3年後は3・8%で、ボルソナロ政権の任期いっぱいは、年間のインフレ率が4%を超えることはないとの予測だ。
中銀はGDP年間成長率予測を3カ月ごとに出しており、3月末、6月末、9月末、12月末に発表している。(26日付各ブラジルニュースサイトより)
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