ブラジル国庫庁は26日、8月末現在のブラジル政府の債務が史上初めて4兆レアルを突破し、4兆740億レに達したと発表した。26、27日付現地各紙・サイトが報じた。
国家債務とは、国債の返済義務のことで、年金などの支払いを税収ではまかないきれずに発行した国債の額面、利子などの総額が4兆レアルを超えたのだ。7月末時点の債務3兆9930億レアルが、為替や利息などの影響で2・03%増えた格好となった。ブラジルの国債の11・8%は国外の投資家が持っており、残りの約88%はブラジル人投資家やブラジルの銀行に買われたり、投資ファンドに組み込まれたりしている。
ただし、この結果は決して想定外ではない。今年の初めに国庫庁は、年末までに国家債務は4兆3千億レアルに達するとの見通しを出していた。
国家債務にはレアル建てと、外貨建ての2種類がある。レアル建ては3兆9130億レアルで、全体の95%以上を占める。一方、外貨建ては5%以下だ。8月、レアル建て債務は1・74%増えたが、外貨建て債務は9・55%増えた。これはレアル安の影響だ。
レアル建て債務の内、外国人投資家が持っている額は4749億8千万レで、その割合は12・14%だ。
国庫庁の対外債務オペレーション総合コーディネーターのルイス・フェリペ・ヴィタル氏は、「上半期の外国人参加率はまずまずだったが、その割合は変動する。社会保障制度改革が成立し、ブラジル政府の借金が少しずつ解消に向かう筋道が見えたら、外国人投資家もブラジル国債の安全性を信用し、もっと買ってくれるようになる」と語っている。