マット・グロッソ・ド・スル州ドウラードス市から参加の谷口史郎さん(79、日高郡)は、和歌山県人移住地「松原移住地」に第1回移民として13歳で入植。県人会活動にも創立当初から参加している。現在は同県人会同州支部の代表を務める。
谷口さんは「創立当初は会員同士の相互扶助が会の目的だったが、今では子孫にルーツを伝えることが重要な役目となっている。世界大会への参加や交流事業を活発にして、新しい世代にしっかりと歴史を繋いでいきたい。式典を機に県人会活動への想いを新たにした」と語った。
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サンパウロ州バストス市から参加した薮田修さん(78、二世)は、ブラジルでも指折りの大養鶏家。毎年日本祭りで県人会が出品する関西風お好み焼き用に6千個の鶏卵を寄付している。父は吉備町、母方の有田家は箕島町出身。「普段の活動に参加するのが難しい分、役に立てていれば嬉しい」と話す。
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サンタカタリーナ州サンジョアキン市から参加の平上文雄さん(70、田辺市)は、同市に320ヘクタールの大リンゴ農園持つ経営者として有名。式典にも自家製のリンゴとワインを差し入れた。県職員の岡本主査と懇談し「和歌山県人世界大会ぜひ参加します」と約束していた。
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元サンパウロ州議でキング会計事務所創設者の下本八郎さん(84、二世)の両親は那智勝浦町色川村出身。会の運営に会計士の立場から助言を行い、活動費の寄付も長年行ってきた。65周年の節目を迎えた県人会に「これからも協力するので頑張りましょう」と優しく目を細めた。