《ブラジル》連警が基本金利機密の漏洩捜査=BTGが内部者取引で大儲け?=パロッシの証言に基づく

サンパウロ州の連邦検察と連邦警察は3日、国内最大の独立投資系銀行BTGパクチュアルのシニアパートナー、アンドレ・エステヴェス氏の不正を摘発する作戦を行った。エステヴェス氏は通貨政策委員会(Copom)が決める経済基本金利(Selic)に関する情報を事前に知り、2010~12年に多額の益を得たという。4日付現地紙が報じている。
「エストレラ・カデンテ」と題された作戦は、ルーラ、ジウマ政権の元閣僚アントニオ・パロッシ氏の報奨付供述に基づくもので、サンパウロ市内のBTG本社などが家宅捜索を受けた。エステヴェス氏は8月にも、ペトロブラスの石油採掘船疑惑で家宅捜索を受けている。
パロッシ氏によると、エステヴェス氏にSelicに関するCopomの情報を流していたのは当時の財相だったギド・マンテガ氏で、金融商品を操作して大儲けしたエステヴェス氏が、その見返りとにマンテガ氏と労働者党(PT)に賄賂を払っていたという。エステヴェス氏はルーラ元大統領やPTが関わったBTG内のファンドの責任者で、それらのファンドを自由に動かすことができるようになっていた。
その不正の例としてパロッシ氏は、2011年8月31日のCopomの例を指摘している。このときのCopomは、2010年4月以降、上昇し続けていたSelicを、年12・50%から12・00%にいきなり、それも大幅に下げ、物議を醸した。市場関係者は当時、Selicは現状維持と踏んでいた。
これにより、BTGの「Bintang」と呼ばれるファンドの資産額は、2011年7月から9月だけで2千万レアルから3800万レアルに跳ね上がり、同年の営利率(レンタビリティ)は402%にも上った(同年の他行の平均営利率は25%)。このファンドは2010年に設けられ、2013年に閉鎖されている。
パロッシ氏は、このようなことが起きたのは、マンテガ氏がエステヴェス氏に事前に情報を流したのに合わせ、エステヴェス氏がBintangの契約数や売却数を調整したためとしている。
パロッシ氏はルーラ政権で財相をつとめたが、10年は下議、11年はジウマ政権の官房長官、12年はPTの相談役でCopomや中銀には直接かかわっていない。
エステヴァン氏は今件以外にも、デウシジオ・アマラル元上議(当時PT)がペトロブラス元理事でラヴァ・ジャット作戦被告のネストル・セルヴェロー氏の口封じのためにセルヴェロー氏の息子を威嚇したとされる疑惑への関与で、2015年に逮捕されている。