ボーイスカウトのカラムル隊の第63回バザーが9月29日に、サンパウロ市アリマソン区の本部で開催され、約3千人が訪れた。400家族近くが所属し、7歳から17歳までの子どもは500人を数える。うち日系人は8割を占めているという。
娘が入っている受付係の田崎ロベルトさん(61、二世)は、10年ほど活動に参加。「友達からボーイスカウトに子供を入れたら、生活態度が良くなったと聞いて入れた。とてもいい活動だと思う」と参加動機を説明し、「今年、米国で開催されたジャンボリーにはブラジルから約500人参加したが、うち100人はカラムルだった。おそらくブラジル一大きいか、活動が盛んなボーイスカウトでは」と胸を張った。
4年に1度開催の世界スカウトジャンボリーには、世界中からスカウト仲間が集まる。今年第24回を迎えたこの大会は7月末から10日間、米国ウエストヴァーニジア州で開催された。
婦人会の責任者、前田君子さんは「このバザーの名物は婦人部がその日の朝に作るソーニョよ。1日に2500個も売れるのよ。それでも昼過ぎには売り切れる。ヤキソバも1200食はでるわね」とのこと。子どもを活動に参加させている父兄は1千人近くおり、うち750人が当日ボランティアとして手伝った。
お客さんの一人に声をかけると、「凧博士」で有名な山里謙さん(80、二世、モジ在住)だった。「20年前、子供をボーイスカウトに入れていたが、大人になったので遠ざかっていた。今年から孫が入ることになったので、久々に来た。昔に比べて9割が新しい人に入れ替わっているけど同じ様に活発だね」と世代を超えた深い関係だ。
娘のエウキさん(47、三世)は1979年に入隊、最初は男性だけの組織だったスカウトにできた最初の女性隊員だったとのこと。息子のエリキさん(45、三世)の子どもアランさんが今年から入隊した。エウキさんは「子供たちが皆でキャンプに行った、ボランティア活動をしながら楽しんで集団行動を学べる。年齢層に応じて活動内容が変わっていくの」とのこと。
会場には、エプロン、テーブル掛けなどの手芸品を売る売店や、おにぎり、春巻き、ひじき、寿司、餃子、シュラスコ、おはぎなどが提供され、テーブルが一杯になっていた。iPhone X、40インチの液晶テレビなどの豪華賞品が当たるビンゴも行われ、バザーの売上は活動資金に充てられ、それ以外は福祉団体に寄付された。