13日夜、エクアドルのレニン大統領は、ストの中心勢力となっていた先住民のグループたちと会合を持った後、ストの原因となっていた燃料代の値上げ(補助金廃止)を取り消した。14日付現地紙が報じている。
3日から激化したストは、10日以上にわたって続き、国際的にも稀な規模の暴力沙汰に発展。逮捕者は1千人近くに達し、さらには国会議事堂の占拠や政府機能の移転など、異例の事態にまで発展していた。
レニン大統領側は12日に、これまでよりも強固な外出禁止令を出したが、先住民らはそれを無視して抗議行動を継続。大統領側が折れ、13日夕に、ストの主力となっていた先住民グループとの対話にこぎつけた。
先住民たちは「燃料の値上げを招いた大統領令を取り消さない限り、ストはやめない」と強く主張。これで大統領側も、1日に宣言し、燃料の123%値上げを招いた補助金制度廃止を断念せざるを得なくなった。
燃料の値上がりは、エクアドルが国際通貨基金から420億ドルの資金援助を得る代わりに約束した財政目標を達成するため、同国に伝統的に存在した、ガソリンや軽油に対する補助金制度を廃止するとの大統領令を出したことで発生した。
レニン大統領は13日夜、キトでの軍の撤収を宣言し、終結に向けて動いた。