「ルーラ元大統領の釈放も起こりうる」と、かねてから注目されている最高裁での「2審有罪で刑執行か?」の問題に関する審理が17日にはじまったが、同日は2判事が見解を述べただけにとどまり、続きは23日以降となると18日付現地紙が報じている。
ジアス・トフォリ長官は審理の冒頭、「今回の審理は、個人的な事例に言及するものではなく、憲法解釈に徹することを明らかにしておきたい」と前置きし、ルーラ元大統領の人身保護令に関する裁判のときと状況が違うことを確認した。
今回の審理で、「2審有罪だけでは刑執行にはならない」との判断が出れば、全国の受刑囚5千人近くに影響が出ると見られている。今回、直接審理されるのは、ブラジル弁護士会(OAB)、ブラジル共産党(PCdoB)、旧・全国エコロジー党(現パトリオッタ)の提出した三つの訴状に基づくものだ。
続いて、今回の審理で報告官を務めるマルコ・アウレーリオ判事が話したが、「同件の審理は2017年から出来る状態にあった」として、審理が先延ばしされていたことを批判したりしたが、投票そのものには至らずに終わった。
この続きは23日に再開されるが、検察庁や弁護士会などの見解を述べる時間も含め、4回分の審理(セッション)を経てから投票となるため、結果が出るのはさらに先のこととなる。
今回の審理では、2審後の刑執行のほか、3審後の刑執行、最後の上告で有罪となってから刑執行の三つの可能性も話し合われる見込みだ。