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ボリビア=エヴォが際どく4選果たす=対立候補ら結果認めず抗議行動

 20日にボリビアで行われた大統領選で、現職のエヴォ・モラレス氏が一次投票で4選目を決めたことが21日夜、明らかになった。だが、2位のカルロス・メーザ候補はこの結果に疑問を呈し、結果を不服とする国民は抗議行動を起こした。22日付現地サイトなどが報じている。
 これまでの3回の選挙では一次投票で当選してきたエヴォ氏だったが、今回は苦戦が予想されていた。投票日に始まった開票でも、53・46%まで開票された時点で、エヴォ氏の42・51%に対し、メーザ氏が42・44%だった。
 また、開票率が80%を超えた現地時間の同日午後10時40分現在で、エヴォ氏45・28%、メーザ氏38・16%となった後、集計をやめた地区が出てきた。
 ボリビアでは、一次投票で勝利するには、「50%以上」、もしくは「40%以上で2位に10%ポイント以上の差」をつけないとならないため、この時点では、12月15日に予定されていた決選投票の実施が確実だと思われていた。
 だが、21日午前0時過ぎに開票率が89%となった時点では、エヴォ氏が45・7%、メーザ氏が37・8%となり、国民の間に動揺が広がりはじめた。
 そして、21日夜、ボリビアの高等選挙裁判所は、エヴォ氏の一次選挙での当選を発表した。結果は開票95%の時点で、エヴォ氏が46・85%でメーザ氏が36・72%だった。
 だが、メーザ氏は、長期の中断の末に差が開いたことに不正を疑い、自身の敗戦を認めようとはしなかった。
 また、国民の多くも納得できず、結果が発表された後は抗議行動が起きて、リベラウタ市ではエヴォ氏が生前慕っていたベネズエラのウゴ・チャヴェス氏の銅像が倒される事態が起きた。
 エヴォ氏は2006年以来、14年にわたって大統領を務めているが、今回の当選で、2024年までさらに5年の任期が加わる。4選は憲法改正に関する国民投票で国民の過半数が反対した。今回は、最高裁にその結果を無効化させるという形で国民の反対を押し切っての出馬だった。