障害または運動制限がある人(PCD)向けの特別仕様の車や、そのような人の世話をする家族や責任者が使うための車の販売数が増えている。
ブラジル支援技術産業、商業及びサービス協会(Abridef)によると、2018年のPCDやその家族に対する新車の販売数は26万4300台で、2014年の8万4千台と比べて215%増えた。
このような急激な伸びは、2013年に、車を運転できないPCDの家族や介護責任者に対しても工業製品税(IPI)などの割引が決まったためと見られている。この期間中のIPI割引件数は、8万36件が21万886件にと163・5%増えている。
PCDか否かの認定は専門医が行い、特別仕様車購入、または、家族や責任者が運転するための車両購入には、専門医の診断書が必要だ。家族や責任者が運転する車は特別仕様車である必要がないが、特別仕様車は、近年の需要の増加と各自の必要に応じた仕様変更が必要なため、注文から購入までに時間を要する。
PCDまたはその家族か責任者が車両を購入する際に、IPI、金融取引税(IOF)、自動車所有税(IPVA)、商品流通サービス税(ICMS)の全てで割引を受けたければ、ブラジル国内で生産された4ドアでエンジンは2馬力以下の新車、オートマチック車(本人以外の人が運転する場合はマニュアル車でも可)、7万レアル以下といった条件を満たしている必要がある。
四つの税全ての割引を希望する場合の車両価格上限(7万レアル)は2010年から変わっておらず、必要を覚える人達の車両購入意欲を殺ぐ可能性がある。Abridefは今後、価格上限の見直しなどを求めていく所存だ。
なお、PCDが運転している車やPCDを乗せた車は、フロントガラスの内側にその事を示すDeFisと呼ばれるカードを置いておけば、PCD用の駐車スペースを利用する事が出来る。また、サンパウロ市が行っているナンバープレートの末尾番号による乗り入れ規制(ロディージオ)の対象からも外される。(25日付G1サイトなどより)
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