ロドリゴ・マイア下院議長が10月31日にサンパウロ市で、北東部への原油漂着に関する議会調査委員会(CPI)設置の可否を4日までに決断する意向と発言したと同日付現地紙サイトが報じた。
CPI設置の要請者はペルナンブコ州選出で社会党(PSD)のジョアン・カンポス下議で、250人の下議の署名を集めたCPI設置要請書は先週提出された。マイア議長はブラジルが度重なる環境問題に苦しんでいる事を鑑みつつ、同CPIが「政府と共に問題について協議し、支援すると共に、環境問題に関する機構が適切かつ充分かも含め、将来に向けた解決策構築のための場となり得る」との見解を表明した。
だが、北東部の知事の大半が野党所属であるせいもあり、政治家や政党間の争いの場になる事を避ける配慮が必要である事にも言及。北東部の知事達は10月28日にバチカン市国を訪問し、アマゾンの環境問題に関する約束について協議した際、「気候問題を支援する知事達」との横断幕を掲げた写真も撮影している。
北東部諸州は、アマゾンやセラード、カアチンガといった植生での火災増加や原油漂着で深刻な問題を抱えている。原油漂着域は拡大し続け、10月30日にはアブロリョス国立海洋公園から100キロのバイア州ベウモンテ市に達した。
アミウトン・モウロン副大統領は10月30日に、原油流出に関する調査は今週中に終る見込みで、大統領の帰国を待って結果発表との見通しを表明。10月31日午後3時半現在では発表されていないが、同日付G1サイトは、原油漂着と符合する時期にベネズエラを出航したリベリア船籍の船が、レーダーなどを切った状態でブラジル沖の公海を航行したとの調査結果も報告している。