ボルソナロ大統領は7日、文化局局長に同氏の熱心な支持者として知られる劇作家のロベルト・アウヴィム氏を指名。さらに同局を市民省から観光省に移して物議をかもしている。8日付現地紙が報じている。
アウヴィム氏はボルソナロ一家が心酔する極右思想家オラーヴォ・デ・カルヴァーリョ氏を師と仰ぐ人物で、左派が大半のブラジル芸能界では異色の存在だ。だが、今回の就任前も国立芸術財団(FUNARTE)舞台芸術センター(CEACEN)の理事に任命されるなど、ボルソナロ大統領から信頼を得ている。
同氏は9月末、国際的にも知名度のある国民的女優のフェルナンダ・モンテネグロ(90)が、「検閲が戻ろうとしている」としてボルソナロ政権を批判した際、彼女を「嘘つき」と批判。芸能界で最も尊敬されている大物女優を攻撃した言動で反感を招いている。文化局局長の指名はここ3カ月間で3人目だ。
また、文化局が市民省から観光省に移されることに関しても、疑問の声があがっている。文化局は18年までは文化庁として存在していたが、ボルソナロ大統領の省庁削減で廃止されていた。
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