ホーム | ブラジル国内ニュース | 《ブラジル国営銀行》超高利の特別小切手の利率を半減=それでも1年で170%=さらなる利下げの可能性も

《ブラジル国営銀行》超高利の特別小切手の利率を半減=それでも1年で170%=さらなる利下げの可能性も

 ブラジル連邦貯蓄銀行(CAIXA)は12日、来月から特別小切手の利率を、これまでの最低月利9・99%から4・99%に半減させると発表した。13日付現地各紙が報じている。
 特別小切手の利率は各種ローンの中でも特に高く(年利平均307・6%)、市民が安易に手を出して債務不履行に陥るケースが頻繁に起きている。連邦政府が見直しに動く中、利下げ発表となった。
 金融機関は、顧客の支払い傾向を監査し、優良債務者には融資上限を引き上げ、不良債務者への融資上限は抑える傾向にある。
 ペドロ・ギマランエス総裁は、「利下げはこれで終わらない。さらなる利下げの可能性を検討する」と語った。
 また、同総裁は、利下げの決定はCAIXAの自主的な判断で、パウロ・ゲデス経済相の介入はなかったとしている。
 ブラジル紙の概算では、月利9・99%で12カ月間借り続けると、複利の効果で年間利率は313%に達するが、月利4・99%だと、179%で済む。
 前テメル政権期(イラン・ゴールドファジン中銀総裁の頃)、高利の特別小切手による借金が200レアルを超えたら、銀行は自動的に、より低金利タイプの借金への変更を顧客に勧める制度が出来た。これにより、特別小切手の利率は下がることが期待されたが、それ以降、今日まで、特別小切手の利率はむしろ上昇した。
 経済の専門家たちからは、「まだまだ銀行には余裕があるはず」「経済基本金利が年利5%であることを思えば、特別小切手の利率はまだ高すぎる」との声が出ている。