ブラジル全国財・サービス・観光商業連合(CNC)は21日、11月の家計消費意欲指数(ICF)が前月比1・3%アップの95・2ポイントだったと発表した。
ICFは4カ月連続で前月比増を記録しており、昨年の11月と比べても8・7%アップだ。
この指数は0から200の間で示される。100ポイント以下の時は消費者が現状に不満を持っており、消費に慎重なことを表す。100以上なら、現状に満足し、消費に積極的なことを表す。
つまり、ICFは上昇傾向ではあるが、まだ100ポイントのラインには届いておらず、「一般家計は消費に積極的」と言えるほどではない。
CNCは、11月のポジティブな結果は、消費者の間に満足感が広がっており、より物を買う気持ちが高まっていることを示しているとした。
今年の上半期に消費意欲が減退し、慎重になっているとの結果が出ていた時とは逆に、ここ数カ月の経済指数は経済の反発上昇の兆しを示している。
CNCのジョゼ・ロベルト・タドレス会長は「インフレ率が低い、積み立て退職金の早期払い出しが行われた、雇用も若干回復、金利も低い、13カ月給も支払われ始めた。こうした要因が重なって、ICFは4カ月連続で上昇している」と書面で発表した。
ICFを構成する指標の内、前月比で伸びたのは、「耐久財購入意欲」(4・5%)、「消費見通し」(2・3%)、「現在の収入(への満足度)」(1・4%)、「現在の雇用」(1・0%)などだ。11月は、「分割払いでの購入意欲」(0%)を除く、すべて指標が上昇した。
また、1年前と比べて特に際立ってアップした指数は、「耐久財購入意欲(18・9%)と「消費の見通し」(12・4%)だった。
「一般家計は引き続き、家電製品や電子機器の購入に熱心だ。おそらく、ブラックフライデーの影響もある。『分割払いでの購入意欲』も高まってくるかもしれない」と、CNC所属エコノミストのアントニオ・エバートン氏は語る。
アップ率は他の指標ほど高くなかったが、「現在の雇用」は117・8ポイントで、今回の調査で測定された各指標の中で最高値だった。「今の収入」(111・8)および「自分の業種の見通し」(106・2)を含む三つの指標は100ポイントを超えており、満足度が高かった。
ただし、この傾向は地方ごとに異なる。前月比では、南東部が3・3%アップで、北部が0・6%アップ、南部が0・4%アップだったのに対し、中西部は1・8%マイナス、北東部は0・5%マイナスだった。
ただし、前年比では、すべての地方でアップを記録した。北部が14・5%アップ、南東部が11%アップだった。(21日付アジェンシア・ブラジルより)