ブラジル国内ニュースビジネスニュース
《ブラジル雇用情勢》第3四半期で若干改善=失業率低下はサンパウロ州だけ
ブラジル地理統計院(IBGE)が19日に発表した全国家計サンプル調査継続版(Pnadコンチヌア)によると、全国26州と連邦直轄区を個別に見た場合、第3四半期はサンパウロ州だけが第2四半期比で失業率が低下したことが分かった。20日付ブラジル国内各紙が報じた。
サンパウロ州の失業率は12・8%から12・0%に低下した。一方、失業率が上がったのもロンドニア州だけで、6・7%から8・2%へ増大した。全国の平均失業率は12・0%から11・8%へと若干減少した。
IBGE労働調整部所属の分析員アドリアナ・ベリングイ氏は、「サンパウロ州は雇用情勢改善の場合も悪化の場合も、他の州に先駆けて数字に表れるため、サンパウロ州の改善はブラジル全体にとってもポジティブ」としつつ、「雇用が目に見えて増えたのは建設業だけで、他の業種は横ばい。第3四半期は雇用が増える時期だが、回復度はまだちょっと弱い」とも語った。
同氏はさらに、「建設業での雇用は南東部4州(サンパウロ、リオ、ミナス、エスピリトサント)、特にサンパウロ州で増えた。サンパウロ州では第2四半期に多くの不動産の建築が始まり、販売も増えた。この動きが内装整備や増改築にも波及している」とした。
州別に見た失業率が高いのは、バイーア(16・8%)、アマパー(16・7%)、ペルナンブッコ(15・8%)の各州だった。
逆に、失業率が低かったのは、サンタカタリーナ(5・8%)、マット・グロッソ・ド・スル(7・5%)、マット・グロッソ(8%)の各州だった。