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サンパウロ市=待機児童1人に付き100レアル=コーヴァス市長が条例案提出

ブルーノ・コーヴァス・サンパウロ市長(Leon Rodriguez)

 ブルーノ・コーヴァス・サンパウロ市長(民主社会党・PSDB)は25日、0~3歳の子供がいるが、公営の託児所(保育所)に子供を預けられない世帯に月額100レアル(約2600円)の補助金を出す条例案を市議会に提出したと、26日付現地各紙が報じた。
 新たな生活扶助は「乳幼児ボウサ」と名づけられ、0歳から幼稚園就園(概ね満3歳)までをさす狭義の乳幼児5万1千人が対象になる。
 市長は、「これは、幼い子供を抱えているが、託児所に預けられない母親たちに対する金銭的援助で、食費や衣類の購入費などに使ってもよい。教育局が管理しやすいよう、カードで交付されるだろう」と語った。
 市長によると、託児所の空き待ちの乳幼児は7万5千人おり、そのうちの5万1千人が新たな援助を受ける条件を見たしているという。
 サンパウロ市市役所の目標は託児所の入所枠を2020年末までに8万5千人分増やすことで、コーヴァス市長によると、既に5万5千人分以上の枠を設けたという。
 補助金額は待機児童1人につき月額100レアルで、世帯あたりの上限額は3人(300レアル)まで。託児所に空きができて入所すると、補助金もストップする。
 また、補助金を受け取る親は、子育て支援活動などへの参加が義務付けられる。子供への予防接種も期日通りに行わなくてはいけない。
 コーヴァス市長によると、2020年早々にこの計画を始めるには、年内に市議会で承認される必要があるという。
 また、ブルーノ・カエターノ教育局長は、1人でも多くの幼児が託児所に入り、市の払う補助金も少なくて済むことが理想とした。