内閣総理大臣補佐官の木原稔氏から本紙の高木ラウル社長に、以下のような手紙が届いた。高木社長が送った台風被害に関するお見舞い状への礼状だ。大統領も安倍首相にお見舞いのメッセージをおくっていたことや、弊紙の記事をチェックしてくれていることが伺われる内容だ。高木社長からの注文により、その内容を以下転載する(編集部)。
ニッケイ新聞社
高木ラウル社長殿
このたびは、台風被害のお見舞い状をいただき、ありがとうございます。
台風十九号の上陸、そしてその後の記録的豪雨も重なり、各地で大きな被害が発生しました。警察、消防、自衛隊、海上保安庁などの部隊が全力で捜索・救助に当たり、また、関係各位の御尽力により、着実に復旧復興は進んでいます。しかしながら、今なお安否不明の方々がいらっしゃるほか、三十名を超える方々が、避難生活を余儀なくされています。
政府としてできることは全てやるとの方針の下、スピード感をもって生活・なりわいの再建に向けて全力を尽くしてまいります。
ブラジルからは、ボルソナーロ大統領から安部総理に対し、直接お見舞いのメッセージをいただいたほか、ブラジル日本文化福祉協会やブラジル野球ソフト連盟からもメッセージをいただいており、私からも厚く感謝申し上げる次第であります。
ブラジルには、まさに今回の被災地域にご親戚やご友人がいらっしゃる方々も多いことと存じます。ニッケイ新聞社様には、こうした被害関係の情報を含め、ブラジルと我が国をつなぐ、大切な役割を担っていただいており、深甚なる敬意を表する次第です。
ラグビーワールドカップにおいては、残念ながら準々決勝敗退となりましたが、日本代表選手の素晴らしい活躍は、大変勇気づけられるものでありました。
また、十月二十二日には、天皇陛下が即位を宣明される即位礼正殿の儀が行われました。ブラジルからはボルソナーロ大統領に御参列いただきました。ブラジルにおいて、日系人の方が深夜に生中継でご覧になったとともに、サンパウロにおいても祝賀の会を開催して下さったとの貴社記事も拝見し、大変うれしく思います。
今般の災害に対するお気遣いをいただきましたことについて、改めてお礼を申し上げるとともに、皆様のご健勝とニッケイ新聞社様の益々のご発展を祈念申し上げます。
令和元年十一月五日
内閣総理大臣補佐官
木原稔