サンパウロ市株式市場指数(Ibovespa)は4日、前日比1・23%高の11万300・9ポイント(P)で取引を終了し、史上初めて11万Pラインを突破した。5日付現地各紙が報じている。
これは、ブラジル時間の4日朝、「激しい関税の応酬を繰り広げている米国と中国が、貿易協定で合意の可能性がある」と、ブルームバーグ(B)社が報じたことを投資家たちが好感したことが主な原因だ。また、ブラジル国内の経済指標も今後を楽観視できると判断する要因になっており、それがブラジルの株高に結びついた。
3日にトランプ大統領が「中国との合意は急がない」と発言したことで、投資家たちには悲観論が広がりかけたが、4日のB社の報道がそれを打ち消した。
11万Pは、Ibovespa史上の最高値ではあるが、これはインフレを反映していない名目値だ。ブラジル紙によれば、実質的な最高値は2008年5月20日に記録した7万3516Pで、この値をインフレ補正込みで更新するには、13万7500Pが必要だという。
第3四半期のブラジルGDP(国内総生産)が0・6%アップだったことを受け、金融商品仲買会社モダルマイス社の主席エコノミスト、アルヴァロ・バンデイラ氏は、「この数値は今年の結果を楽観視させるだけでなく、来年への期待を持たせる」としている。
4日の為替相場(ドル/レアル)は、前日比0・08%ドル安の1ドル=4・2023レで取引を終え、3日連続のドル安となった。
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