ホーム | ブラジル国内ニュース | 《ブラジルサッカー》17歳の新星2人が2得点の活躍=名門クルゼイロ、初の2部落ちの危機=地元メディアは「降格確率90%」と報じる

《ブラジルサッカー》17歳の新星2人が2得点の活躍=名門クルゼイロ、初の2部落ちの危機=地元メディアは「降格確率90%」と報じる

クルゼイロ戦先制ゴールを決めたフェレイラ(LUCAS UEBEL/GREMIO FBPA)

 サッカー全国選手権1部リーグ第37節の全10試合が4、5日に行われた。
 11月24日に優勝を決めたフラメンゴは、残りを全敗しても順位は動かず、モチベーションの維持が難しいかと思われたが、その後も連勝街道を継続中。マラカナン競技場では今年最後の試合となった5日のアヴァイー戦でも、6対1と大勝した。
 今月中旬にカタールで行われるクラブW杯に万全の状態で臨むため、守備陣中心に主力を数人休ませたが、チームの勢いは全く衰えず、既に欧州ビッグクラブからの誘いの声も出ているFWレイニエール(17)は2得点を決めた。
 また、得点ランキングで首位を走り、これまでのシーズン最多得点記録を既に更新したガビゴルも1得点で、得点数を25に伸ばした。
 17歳の新鋭といえば、3位パルメイラスのガブリエル・ヴェロン(17)も忘れてはならない。
 本拠地のアリアンツ・パルケがイベント開催のために使用できない上、通常は代替開催の会場となるサンパウロ市のパカエンブーも芝の状態が悪くて使えなかったため、サンパウロ市からおよそ80キロ離れたカンピーナス市のブリンコ・デ・オウロ競技場で今年最後のホームゲーム開催となったが、ゴイアス相手に5対1の大勝で、何とか面目を保った。
 この試合で輝いたのがヴェロンで、後半から途中出場すると2得点1アシストの活躍で、パルメイラスのゴールラッシュの立役者となった。
 他方、順位表の下方に目をやると、残留争いは混沌としている。
 36節終了時までは、残留ゾーン16位セアラーと2部降格ゾーン17位クルゼイロとの勝ち点差は2だった。
 セアラーは、クルゼイロより1日早い4日に、ホームでコリンチャンスを迎え撃った。実はこの試合の前に、一部の少数のコリンチャンスファンからは、「昨年ブラジル杯決勝で負かされたクルゼイロが憎い。『俺たちは2部落ち知らず』とふんぞり返っているのも気に食わない。わざと負けてセアラー残留の手助けをしよう」などの声が上がったが、当然、手加減などするはずはない。コリンチャンスも勝利を目指して戦い、結果はコリンチャンスが1対0で勝利した。
 セアラーが敗戦した翌日、クルゼイロは敵地でグレミオと戦った。この試合に勝っていれば、勝ち点3を追加して、セアラーと順位交代となるところだったが、空回りのチームは機能せず、0対2で敗れた。
 セアラーとクルゼイロ、どちらが1部残留を手にするかは、8日の最終節の結果次第となった。
 クルゼイロが逆転残留を果たすには、まず、地元で上位のパルメイラスに勝った上、敵地リオで戦うセアラーがボタフォゴに負けることを願うしかない。これ以外の結果は全て、クルゼイロのチーム創設以来初の全国2部落ちとなる。ブラジルメディアはその可能性を90・7%と伝えている。(5、6日付グローボ・エスポルテより)