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《ブラジル》選挙高裁が判事出身女性上議「女モロ」を当選無効に=汚職防止訴えたはずが

 選挙高裁(TSE)は10日、「女モロ」と呼ばれて注目されていた、判事出身の上院議員ジュイーザ・セウマ氏(ポデモス)を、隠し口座(二重帳簿)を使った収賄疑惑で当選無効と見なし、罷免した。11日付現地紙が報じている。
 マット・グロッソ州選出のセウマ氏は、昨年10月の上議選に社会自由党(PSL、任期中にポデモスに移籍)から出馬し、「汚職撲滅」をモットーに67万8500票を集めて当選した。彼女は判事だったため、候補者名に「ジュイーザ」を使用。ラヴァ・ジャット作戦担当判事だった現法相になぞらえて、「女モロ」「スカートをはいたモロ」などと呼ばれ、注目された。
 だが、この選挙戦でセウマ氏は、第1補欠候補のジルベルト・ポッサマイ氏と共に、公認された選挙期間より前に選挙活動を行っており、そのための経費の150万レアルについても、申告を行っていなかった。この金は小切手で払われ、選挙期間前に行ったビデオやジングル、写真の作成を行う会社との契約分経費と見られている。
 この日の裁判では、オグ・フェルナンデス報告官が4月のマット・グロッソ選挙地裁の判決を支持。隠し口座使用の可能性はローザ・ウェベル長官をはじめとした5判事が認め、選挙無効に賛成。エジソン・ファキン判事のみが反対した。
 今回の裁判ではセウマ氏とポッサマイ氏、第2補欠のクレリエ・ファビアーナ・メンデス氏の任期が剥奪された。これによりセウマ氏とポッサマイ氏は、8年間、選挙に出馬できなくなった。