セルジオ・モロ法相がフォーリャ紙の取材に応じ、「現政権の汚職への取り組みに対する国民の評価が厳しい」という点に関し、「最高裁が第2審後の刑執行を否決したことが国民の印象を悪くした」とし、世論調査を批判した。ダッタフォーリャの最新の調査では、最高裁の判断を過半数の国民が支持していた。12日付フォーリャ紙が報じている。
取材陣はまず、モロ法相の評価がボルソナロ政権で最も高いことを本人に伝え、かねてから噂されている「2022年の大統領選への出馬の可能性」について尋ねた。
同法相は、「それはない。今はどの政党にも属すつもりはない」として否定した。
さらに、もう一つ噂のある「22年にボルソナロ氏の副候補」の可能性に関しては、「尊敬するモウロン氏が副大統領を務めている最中に論ずるべきことではない」と答えた。
モロ氏は法相に就任する前、政界入りを繰り返し強く否定していた。
取材陣は、モロ氏の支持率が高い一方、ダッタフォーリャの最新の調査で、汚職対策への国民の不満が50%を超えた話を切り出したが、モロ氏は、「最高裁が第2審有罪での刑執行を否決した影響が出た」との見解を明らかにした。
だが、ダッタフォーリャの調査では、2審有罪で刑執行にするか否かを論じた11月の最高裁審理と、それに伴うルーラ元大統領釈放に関しては、54%が賛成しており、反対の42%を上回っていた。6月の調査では、賛成と反対が逆の数字だった。
そうなった理由とも考えられている、ヴァザ・ジャット報道で暴露された、判事時代のモロ氏が行った、偏った政治的判断による裁きや検察局との癒着に関して訊かれると、「マスコミはまだそれにこだわる」と不快感を示した。
さらに、「マルセロ・アルヴァロ・アントニオ観光相には2月から汚職疑惑が浮上しているのにまだ職務についていること」「マリエレ・フランコ氏殺害事件の管轄を(ボルソナロ大統領次男カルロス氏の関与をリオ市警が疑っている状態で)連邦警察に移そうとしていること」「大統領三男エドゥアル下議やパウロ・ゲデス経済相が軍政時代の軍政令第5条を緊急時に行うことを擁護する発言を行い、国民には不評なのに何も言わないこと」などに関して訊かれても、モロ氏は、政府に批判的な発言は一切せず、はぐらかした。
また、ボルソナロ大統領に、昨年の大統領選時に隠し口座が存在したとの疑惑に関する質問に対しては、「不適切だ」として、怒りを露にした。