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サンパウロ州サンベルナルド市=フォード工場跡地に中国企業?=比亜迪が買収に興味示す

 サンパウロ大都市圏サンベルナルド・ド・カンポ市のフォードの自動車工場跡地購入に、中国の大手自動車メーカー、比亜迪自動車販売株式会社(BYD Auto)が名乗りをあげていると、13日付現地紙が報じている。
 フォード工場は長年にわたり、同市を代表する産業の担い手の一つとしての役割を果たして来たが、10月31日に、惜しまれながら工場を閉鎖した。
 フォードは売却先を探しており、フォルクス・ワーゲン社が電気トラックの製造工場としての用途を希望し、名乗りを上げていた。
 だが、フォードは11日、「もう1件オファーが届いている」として、比亜迪の存在を明らかにした。
 中国広東州に拠点を置く比亜迪は本来は電池メーカーで、同国の携帯電話市場では最大手。その後、電気自動車産業に進出し、F3車が国内売上1位になるなど、急速な成長を遂げている。
 比亜迪は2014年にブラジルに進出し、サンパウロ州カンピーナスに工場を建設。17年に操業を開始し、EVバス組立や太陽光パネルの製造を行っている。
 サンパウロ州のジョアン・ドリア知事は9月上旬にフォードやCAOAと工場買取交渉を行ったが、話がまとまらず、CAOAが新パートナーを探していた。BYDの名前が出てきたのはドリア氏が米国に旅行した際で、BYDの役員らと会談を行った。CAOAは今月10日にもフォードと交渉を行っており、話がまとまるのはまだ先との見通しを語っている。