アメリカを公式訪問中の「マリト」こと、パラグアイのマリオ・アブド・ベニテス大統領は、同僚の合衆国トランプ大統領に、両国共通の利害問題たる組織犯罪対策、貿易及び投資事業の拡大・促進に、一致協力の努力を決して惜しまないことを意思表示した。
アブド・ベニテスは昨日(13日)、ホワイトハウスの大統領執務室(オーバルオフィス)を訪れ、1時間余りに亘って、トランプ大統領と、ぞれぞれの随行者同席の許に会談した。
オーバルオフィスへ、少数の側近を伴い徒歩で向かう途上、両首脳は歩きながら、前もって短い談話を交わした。
我がマリト大統領は、「伝統的な、パラグアイとアメリカの友好親善関係の絆が再確認された。そして、地域のデモクラシー体制の擁護、対国際組織犯罪闘争、両国間貿易及び投資事業の促進における、相互協力が改めて強化されたものである」と語った。
なお、アブド・ベニテスはビデオ報道で、「事実、トランプとの会見は、大国アメリカとの政経統合の永続的な、不動の相互利益の為に、大変建設的で、且つ希望的な出会いだった。
加えて、国内治安強化に関しても、国警、国軍、諜報機関及び当該特殊技術の共用協力等も、同じく話し合われた」と述べた。
▼軍事演習
両首脳は、国防及び治安に関わる強固な相互協力を更に深めるものとして、次の共同声明を発表した。即ち、「アブド・ベニテス大統領は、パラグアイ国家警察及び刑務所の機構改編の急務を強調した。
一方、トランプ大統領は、アメリカ合衆国が、2020年及び2021年の両年度に於いて、パラグアイで特殊部隊の指揮訓練プログラムの実施を助力し、及び南半球アメリカ軍司令部は、2021年度の地域非常時対策の合同軍事演習をパラグアイで行なう。なお、アメリカは国際軍事教練並びに兵員の研修予算を提供するものとする」と同声明は唱えている。
同じく、アブド・ベニテスは、今年の上半期はメルコスール(南米南部共同市場)の輪番議長国を務め、地域ブロックの合衆国との自由貿易協定の活性化を図りたいと語った。
今回の、予定外に拡大された首脳会議には、米国側からはマイク・ペンス副大統領、マイク・ポンペイ国務長官、国家安全保障会議のロバート・オブライエン大統領補佐官、国際開発金融公社(IFC)アダン・べーラー長官、パラグァイ駐在リー・マクレニー大使及び南半球国家安全保障会議のマウリシオ・クラバー・カロン大統領補佐官の面々が同席した。
パラグアイ政府からは、アントニオ・リーバス外務大臣、駐米マヌエル・カセレス大使、ベニグノ・ロペス大蔵大臣及びフェデリコ・ゴンサレス・フランコ顧問官が出席した。(一行の帰任は、16日の予定)。
▼フアン・グアイドのアブドに対する敬意の表明
ベネズエラの臨時大統領フアン・グアイド(国会議長)の、アメリカとの関係代表使節カルロス・ヴェッキオ氏は昨日ワシントン市で、訪米中のマリオ・アブド・ベニテス大統領に対して、街頭表敬デモストレーションを堂々と行った。
アブド・ベニテスは、マドゥロ専制政権に反抗する勇敢なベネズエラの国民を支持し、昨年末は国交を断絶、カラカス市のパラグアイ大使館も閉鎖した。
この度の、米パ首脳会議でも、両大統領はベネズエラ国の憲政体制への早期復帰の願望を、互いに再確認したものである。(註・この稿は、12月14日付ABCColor紙の記事を参考にしたものです)。