ブラジル工業連盟(CNI)は18日、12月の工業界企業家信頼感指数(ICEI)が、先月の62・5ポイント(P)から1・8Pアップして、64・3Pとなったと発表した。この数値は、12月の値としては、2010年以来の高い数値だ。
ICEIは0から100の間で推移し、50Pを超えた場合は企業家たちが景気を楽観視していることを示し、50P未満の場合は、景気を悲観視していることを示す。
CNIは、64・3Pの数値が出たことは工業界が投資に前向きになっていることを示し、年明け以降の景気回復に期待を抱かせる結果だとしている。
ICEIは、「現状分析」と「将来の見通し」の二つの要素から算出される。
CNI所属経済学者マルセロ・アゼヴェド氏は、「『将来の見通し』だけでなく、『現状分析』もよくなったことでトータル的にICEIが良くなった。そこが重要」と語る。
ICEI64・3Pは、従来の平均値よりも9・6P高く、また、昨年12月よりも0・5P高い。
「昨年12月は選挙の直後だったこともあり、『色々問題はあるが、自由主義経済を標榜する新政権が経済だけは何とかしてくれるだろう』と、『将来の見通し』だけが良くて、『現状分析』は決して良くなかった」とアゼヴェド氏は語る。
今年12月のICEI上昇につながった「現状分析」は、58・1Pだった。これは60・5Pだった2010年6月以来の高数値だ。「将来の見通し」は、前月より1・8Pアップの64・7Pだった。
「現状分析」をさらに細かく見ると、「自社の現状」は57・6Pで、「ブラジル経済の現状」は59・2Pだった。アゼヴェド氏は「現状分析が好結果だったことは特筆に価する。楽観ムードが工業界全体に広がってきた証拠だ」と続けた。
企業の規模を大、中、小に分けて分析した場合でも、ICEIは全ての分野で満遍なく上がっていた。中でも大企業は、前月比2・8Pアップと上げ幅が大きかった。
また、昨年12カ月の値と比べた場合は、小規模企業がマイナス0・9Pだった以外は、中規模企業が0・1P、大企業は1・5Pアップした。(18日付アジェンシア・ブラジルより)
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