【既報関連】18日に行われた、リオ州検察局による、ファブリシオ・ケイロス氏をはじめとする、フラヴィオ・ボルソナロ上議のリオ州議時代の疑惑の職員たちへの捜査で、フラヴィオ氏自身に関するものを含む新たな疑惑が次々と浮上している。19日付現地紙が報じている。
今回の捜査でリオ州検察局が明らかにしたところによると、フラヴィオ氏の職員として登録されていた、ボルソナロ大統領の2番目の妻、アナ・クリスチーナ氏の親類9人は、全員で総額約480万レアルを給与として受け取っており、そのうちの83%、つまり400万レアル余りが現金で引出されていたことがわかっている。
これらの金は、リオ州議時代のフラヴィオ氏と職員との間で行われた給与の分配振込み「ラシャジーニャ」に使われた可能性があるという。
さらに、グローボ紙の報道によると、リオ州検察局は、リオ軍警のジエゴ・ソドレー・デ・カストロ・アンブロージオ伍長(当時、現在は軍曹)が、フラヴィオ氏夫人のフェルナンダ・アントゥネス・ナンテス・ボルソナロ氏名義の振込み票を使い、フェルナンダ氏名義の不動産の支払の一部(1万6564・81レアル)を支払ったこともつかんでいる。
これはフラヴィオ夫妻が2016年に買ったリオ市ラランジェイラ区のアパートの購入費だ。この当時、アンブロージオ氏が所有していた警備企業の申告資産は2万レアルだったという。
同軍曹とフラヴィオ氏との間には、このほかにも二つの支払関係があったという。ひとつは、アンブロージオ氏と同氏の企業が2015~18年にかけて、フラヴィオ氏が共同経営する、コペンハーゲン社のチョコレート販売店の口座に振込みを続けていたものだ。
検察局によると、同軍警は2016年に、フラヴィオ氏の側近2人にも送金を行ったという。
検察局は、フラヴィオ氏夫妻が、リオ市コパカバーナで購入したアパート2軒を3・6倍の金額で売却したことと、購入時に登記書類には不記載の63万8400レアルを現金で振り込んだこともつきとめている。検察局はこの物件購買は、資金洗浄を行うためのものだったと見ている。
フラヴィオ氏はこれらの物件を31万レアルで購入したことになっているが、不動産屋には同額の小切手と現金63万8400レアルが振り込まれた。また、約1年後に不動産を112万レアルで売却し、81万3千レアルの収益を得たが、フラヴィオ氏は税務署に収益は17万6600レアルと申告していた。
これらの報道後、取材陣に質問された父親のボルソナロ大統領は、18日は無言で通したが、19日に「たいした問題ではない」と答えている。