ブラジル中銀は23日、週刊経済指標動向予測集フォーカスを発表した。それによると、今年のインフレ予測が7週連続で上方修正され、今年の国内総生産(GDP)成長率予測も3週連続で上方修正された。
フォーカスは中銀の独自予測ではなく、ブラジル国内100以上の金融機関相手に行った聞き取り調査の結果をまとめたものだ。
23日付の発表によると、今年のインフレ率予測は先週までの3・86%から3・98%に上がった。
フォーカスは2020年、21年、22年のインフレ予測も出している。20年は3・6%、21年は3・75%、22年は3・5%の予測で変更はなかった。
ブラジル中銀は国内のインフレと景気の動向を精査して、経済基本金利(Selic)を定める。現在は史上最低値の年4・5%だ。Selicの予想値は、2020年は今年と変わらず4・5%で、2021年は6・25%、2022年は6・5%だ。
なお、今年はもうSelicを動かす通貨政策会議が開催されないので、4・5%で締めくくることが確定した。
今年の国内総生産(GDP)については、先週までの1・12%成長が1・16%へと上方修正された。来年のGDP成長率も、先週までの2・25%との予想が2・28%へと引き上げられた。2021年と2022年のGDP予測は、共に2・5%だった。
為替については、今年のドル/レアル相場は先週までの1ドル=4・15レアルとの予測が4・0レアルに変更となったが、2020年の予測は4・1レアルのままだった。(23日付アジェンシア・ブラジルより)