イボッピ(ブラジル世論調査・統計機関)による最新の世論調査で、就任1年目最終段階でのボルソナロ大統領の支持率は29%で、同じ条件下では、1990年のコーロル大統領以来の低さであることが分かった。21日付エスタード紙が報じている。
今回の調査は今月の5日から8日にかけて全国127市で行われたもので、ボルソナロ大統領の支持率は29%となり、30%を下回った。
過去の民政復帰後の選挙で当選した大統領たちの同時期と比べた場合、コーロル氏(90年)が27%、カルドーゾ氏(95年)が43%、ルーラ氏(03年)が41%、ジウマ氏(11年)が56%であることから、92年に罷免処分を受けたコーロル氏に近い数字となった。
コーロル氏もボルソナロ氏も、就任時には50%近い支持率があった。
また、ボルソナロ政権への不支持率(悪/最悪との評価)も38%まで上昇している。これも4月には27%だったので、8カ月間で10%ポイント以上上昇したことになる。政権支持率(良/最良との評価)は、35%が29%へ、6%ポイント低下した。普通との評価は31%で、変っていない。
政府への不支持率を押し上げているのは主に女性だ。現政権は悪/最悪と評価した女性は42%で、男性の32%を大きく上回っている。同様の現象は昨年の大統領選挙時にも見られていた。
そして、「連邦政府の資質(諸問題への対応のあり方)」に関しても、53%が「そぐわない、相応しくない」と評価している(4月時点では40%)。「相応しい、承認できる」は41%で、4月の51%から徐々に低下している。
また、ボルソナロ大統領本人への信頼度も、56%が「信頼できない」との判断を下している。この数字は4月の45%から徐々に上昇。「信頼できる」は51%から41%に低下した。
「ボルソナロ政権を支持する」と回答した人が多かったのは南部で、36%を記録した。白人居住者が多く、保守的で知られる南部からの支持の高さは、ダッタフォーリャが12月に行った世論調査の際にも指摘されていたことだ。
他の地域では、中西部ならびに北部が32%、南東部が29%、大統領がかねてから弱く、黒人や貧困層の多い北部では21%だった。
なお、今回の調査は、現在、ブラジルを揺るがしている、ボルソナロ大統領長男のフラヴィオ上議による、リオ州議時代の幽霊職員たちによるラシャジーニャ、それに伴う資金洗浄疑惑に対するリオ州検察局の捜査が再開される前のものだった。
なお、ボルソナロ大統領自身は、自身の就任1年目を自己採点して「10点満点中7点」との数字を出している。