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《ブラジル》12月中旬締め月間インフレ率は1%=食肉価格高騰が大きく影響

人々の楽しみシュラスコも気軽に出来なくなるのか?(参考画像・Andre Frutuoso)

 ブラジル地理統計院(IBGE)が20日、11月中旬から、12月中旬までの広範囲消費者物価指数(12月のIPCA―15)が1・05%だったと発表した。21日付ブラジル各紙が報じている。
 12月の値としては、2015年以来の高い数値だ。これにより、今年1年間累積のIPCA―15は3・91%となった。(今年のインフレ目標は4・25%±1・5%)
 12月の高インフレは、先月から続く食肉価格の高騰によって引き起こされた。
 食肉価格高騰は、中国市場からの需要が増えたことで、ブラジルの生産業者が多くを輸出に回してしまい、国内の需給バランスが崩れたことで発生した。
 IPCA―15は、新年1月早々に出る、12月の月末締めインフレ指数IPCAの先行指数だ。12月の中旬以降、劇的な変化がない限り、大体IPCA―15の傾向を踏襲する。
 1カ月で1%以上のインフレが1年間続くと、年間2桁インフレを記録した2015年以上の高インフレになってしまうが、専門家たちはそこまでの心配をしていない。
 食肉価格は11月に17・71%高騰し、それだけで、IPCA―15を0・48%ポイント押し上げたが、19日には卸売価格が9%下がった。このような動きもあり、「食肉インフレは年明けには消えるか、ペースダウンする。政府も市場も、2020年も低インフレが続くと期待しており、それが危うくなることはない」と、投資顧問会社Pezcoエコノミクス社所属のエコノミスト、エルシオ・タケダ氏は語っている。