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《ブラジル経済》第4四半期は0・8%成長か=FGTSの効果色濃く出る

 ブラジル国内の金融機関対象に行った調査で、第4四半期の国内総生産(GDP)は前期比で0・8%増との予想がでた。25日付現地紙が報じている。下半期に始まった退職金積立(FGTS)の早期払い戻し策が功奏し、第4四半期としては14年以降で最良の結果になりそうだという。
 四半期毎に0・8%ずつ成長すると、GDPの年間成長率は3%を超える。来年第1四半期は落ちる見込みだが、多くのエコノミストは経済の先行きを楽観視している。
 雇用市場の情勢も肯定的だ。経済省は19日、11月の正規雇用者は9万9232人、1~11月では94万8千人の純増と発表した。イタウ・ウニバンコ社のエコノミスト、ルカ・バルボーザ氏は「1カ月で8万人雇用が増すと、年間GDPは約2・8%伸びる」と語る。
 第4四半期のGDP増にはFGTSの早期払い戻し効果が大きい。0・サンタンデール銀行は、8%増の半分はFGTS効果と試算している。
 投資顧問会社テンデンシアス社の共同経営者アレサンドラ・リベイロ氏は、「前政権でもFGTSの早期払い出しで経済好転と見えた時期があった。好調が何によるものかの判断は慎重でなければならないが、最近の指標を見ると、状況が好転してきたと言ってもよさそうだ」としている。