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《リオ市》人気コメディ集団襲われる=愛国集団が火炎瓶で威嚇行為

 リオ市ボタフォゴ区の人気コメディ・グループ「ポルタ・ドス・フンドス」の事務所が、24日に愛国過激派「統合主義(integralista)」に襲われ、火炎瓶2個を投げ込まれた。同グループ作成の短編映画に対する攻撃と見られている。25日付現地サイトが報じた。
 事件発生は24日午前4時頃で、監視カメラには、覆面姿の人物3人が火炎瓶を投げつける姿が映し出されていた。カメラの映像から一味は「統合主義」のメンバーとされ、同団体も自分たちの犯行だと認めた。
 統合主義は1930年代に欧米で生まれた集団で、ブラジルで結成されたものは史実的には「ブラジル版ナチス」と目される。1937年に当時のヴァルガス大統領の行った「エスタード・ノーヴォ」で解散に追い込まれたが、最近再結成されていた。
 今回の攻撃は同グループが12月3日にネットフリックスで公開した短編「キリスト 最初の誘惑」が原因のようだ。この作品では「キリストに同性愛者の愛人がいる」とされ、マリアが大麻を吸うシーンなども登場。福音派クリスチャンが上映禁止を求めており、先週までに200万人以上の署名が集まっている。