サンパウロ市のブルーツリー・プレミアム・パウリスタで、恒例の「正月のおせち料理」と多国籍ビュッフェの特別サービスが元日の午後に実施され、日系人や駐在員を含む約百人の来場客が新年の幕開けを楽しんだ。食事中には『令和』を祝うショーも行われ、美しい音色に聴き入った。
野口泰在サンパウロ日本国総領事も訪れ、「元日にブルーツリーの新年会に参加し、おせち料理を食べられることを嬉しく思う。今年いよいよ開催される東京五輪が成功し、日本とブラジルの懸け橋がより強固なものとなりますように」と述べ、乾杯の音頭を取った。
おせち料理は、一皿に黒豆、田作り、蓮根、栗きんとん、昆布巻、紅白なますなどが綺麗に盛り付けられ、正月らしくお雑煮も振る舞われた。有名和食レストラン「藍染」シェフで、日本食普及親善大使の白石テルマさんが腕によりをかけて用意した。
食事中には、フルート奏者で津軽笛大使のひろみさん、ピアノ伴奏を担当した足立弘子さんが「花」などの日本の曲を演奏。
さらに、ひろみさんのソロ演奏や、吉田エリザベッチさんのピアノ伴奏に合わせ、足立さんが日本の景色を思い起こさせる「夏の思い出」などを朗々と歌い上げた。
途中で「東京五輪音頭」や新天皇陛下の即位を祝う「国民祭典」の映像も流れ、最後には、ひろみさんが音源から譜面に起こした嵐の奉祝曲「Ray of Water」が披露された。
本紙を読んで今年初めて友人と来場したという金谷弘子さん(84、東京都)は「日本人だから正月にはやっぱりおせち料理が食べたかった。今日は友達と過ごせて楽しかった」と喜びを語った。