《中東情勢》ブラジル、ボルソナロ大統領「(死んだのは)将軍だが、将軍ではない」と発言=イラン司令官をテロリスト扱い=米国と共同歩調、短期沈静化願う

【既報関連】ブラジルのニュースサイトG1サイトの6日付記事によれば、ボルソナロ大統領は6日、記者団に対して「(イラン革命防衛隊のソレイマニ司令官は)将軍だが、将軍ではない」と語って、米国が「テロリスト指定した人物」との認識を示し、トランプ米大統領との共同歩調を強調した。このバグダード国際空港攻撃事件の影響で、石油の国際価格が大きく変動することが心配される中、同大統領は「事件のインパクトは確かに大きかったが、それほどでもない。安定に向かう傾向にある」との見方を示し、同日に石油関係の閣僚や石油公社ペトロブラス(PB)社の会合を招集して動静を見定め、国際市場の値動きが落ち着くのを一旦待つ見込みと4日付ブラジル紙が報じた。
国際原油価格の指標となる英国産ブレント原油の先物相場は、イラクでの事変発生前までは1バレル=66ドル付近を推移していたが、事変発生後69ドルを付けた(約4・5%アップ)。週末は一時70ドルに乗せたが、ブラジリア時間6日午前10時の時点では69・44ドルだった。これに対して、ボルソナロ大統領は燃料価格の規制は行わないと明言した。
国際相場の変動に合わせてブラジル国内の燃料価格を決めているPB社は、昨年9月に発生したイエメンのシーア派によるサウジアラビア石油施設への攻撃(サウジ事変)による原油価格高騰の際、ガソリン価格を3・5%上げ、ディーゼル油価格も4・2%調整した。
サウジ事変後のブレント原油先物価格の上昇幅は13・3%(60ドルから68ドル)だった。国際相場が13%上がり、ブラジル国内の燃料価格も3~4%上がった計算だ。
仮に今回のバグダード国際空港攻撃事件による影響が4・5%前後なら、ブラジル国内の燃料価格への影響は1・5%前後と予想される。
サウジ事変は1カ月以内に産油量が回復し、国際原油価格、ブラジルの燃料価格も落ち着いた。ボルソナロ大統領も3日に「昨年9月は一時的に原油価格が跳ね上がったが、その後、平常に戻った。今回もそうなる事を願っている」と語った。
同大統領は、PB社が燃料価格を上げざるを得ないなら、商品流通サービス税(ICMS)を下げるという方策も考慮しているとした。これは州税で燃料価格の約33%を占める。ただし、一昨年のトラックストの際、テメル政権がICMS引き下げを各州政府に要請したが、拒否された経緯がある。
イラン側の報復により、緊張状態が長期化すると、原油相場への影響も大きくなることが予想される。しかし、同大統領は3日のテレビ出演で、イラン側からの報復、米国の更なる反撃といった泥沼化にはならないのではないかとの希望的観測を披露した。