【既報関連】昨年11月末にブラジル国家通貨審議会(CMN)が決定した「特別小切手の利息規制、月利最大8%まで」が6日から有効となった。
先月の時点でのブラジル国内の各銀行の特別小切手平均利息は月12・4%だ。複利計算であるため、1年放置すると、負債額は4倍以上になる。月利が8%なら年利は150%で、1年放置した場合の負債額は約2・5倍となる。
元々、低所得者層や金融知識に乏しい層が安易に特別小切手に手を出してしまう傾向にあり、不渡りの続出に歯止めをかけることが金利規制措置の目的だが、やはり、銀行側には利益の大きい融資形態だった。
一見、利用者に有利な法改正に見える裏側で、銀行側に利益を生む「特別小切手の借入金枠を500レアル以上もっている預金者の場合、銀行側の任意で0・25%の手数料を債務者から徴収してもよい」とする改定も行われた。
特別小切手の借入金枠が500レアルを超えている人は、昨年11月末の時点で約6千万人存在する。新しい手数料の徴収を避けるためには、特別小切手の借入金枠を500レアル以下に変更するように銀行のサイト、もしくは銀行窓口で申請する必要がある。
今のところ、手数料徴収の対象者は新規借入者に限られる。手数料がかかるのは一般的には今年6月以降だが、大手銀行の中ではサンタンデール銀行だけが、手数料徴収をすぐに開始するとしている。