ブラジル中銀が毎週月曜に発表する経済指標動向予測集フォーカスが13日に発表された。それによると、今年のインフレ率(広範囲消費者物価指数・IPCA)は年末時点で3・58%に落ち着くだろうとの予測が出た。
フォーカスは中銀独自の予測ではなく、中銀が国内の金融機関に対して行ったアンケート調査の結果をまとめたものだ。
先週の発表時には3・60%だったが、今週の予測では3・58%に落ちた。
先週金曜日には、昨年12月単月度のIPCAが1・15%と非常に高い数値だったことが発表され、今年のインフレ動向が心配されたが、多くの金融機関は「昨年末からの傾向が今年も尾を引き、インフレ率が跳ね上がるようなことはない」と見ている。
フォーカスでは来年、2、3年後の予測数値も出る。2021は3・75%、2022、23年は3・50%の予測だった。
中銀設定の来年のインフレ目標は、4・0%±1・5%(2・50~5・50%)だ。中銀はインフレや景気の動向をコントロールするため、経済基本金利(Selic)を操作する。現在のSelicは4・5%で、史上最低水準だ。
フォーカスでは、今年末時点でのSelicは4・5%のままと見ている。来年は6・25%、2022年、23年は6・50%の予想だ。
国内総生産(GDP)成長率の予測は、今年が2・30%、2021~2023年は2・50%と予測されている。
また、為替相場の予測は、今年末が1ドル=4・04レアル、来年末は1ドル=4レアルだった。(13日付アジェンシア・ブラジルより)