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米国がブラジルのOECD加盟を支持へ=ボルソナロ大統領の恭順報われる?

 15日にパリで行われる経済開発協力機構(OECD)の会合において、米国が次の加盟国としてブラジルを公式に推薦する姿勢を打ち出す見込みと、15日付ブラジル各紙が報じた。

 次のOECD加盟国にはアルゼンチンが有力とされてきた。

 昨年10月に米国のマイク・ポンペオ国務長官がアンヘル・グリアOECD事務総長に「米国はOECD加盟国候補としてアルゼンチン、ルーマニアを推す」との書簡を送っていたが、方針を転換した。

 ブラジリアの在ブラジル米国大使館も、「米国はブラジルが次のOECD加盟国として手続きを開始することを希望する。ブラジルはOECD基準に沿うよう経済改革や政治改革を進めている」と表明した。

 ブラジルのボルソナロ大統領は就任以来、米国、むしろトランプ大統領個人に度重なるラブコールを送っていたが、関税問題などで米国の譲歩も得られず、「『このまま何もブラジルにやらないのはさすがにまずい』と米国側が配慮したのではないか」とブラジル紙は報じている。OECD加盟は前テメル政権からの願いで、ボルソナロ政権になってからその願いはさらに強くなった。

 アルゼンチンでは昨年末の大統領選挙で、右派マクリ政権から左派フェルナンデス政権への政権交代がおきた。このことも米国の方針転換を後押ししたと見られている。

 OECD加盟のためには米国以外の加盟国の支持も必要で、加盟承認のための手続きは3年近くかかる。