ジアス・トフォリ最高裁長官は15日、犯罪防止法で定められた「保証判事制」の開始を半年間先延ばしにする判断を下した。16日付現地紙が報じている。
「保証判事制」は、警察の捜査開始や逮捕命令などを出す判事と、その捜査の裁判を担当する判事を違う人物にするというものだ。
この制度は、ボルソナロ大統領が同法を裁可した時点で、23日から発効と決まっていたが、セルジオ・モロ法相の強い反対がある上、判事の数が足りていない地裁などで実行に移せるのかが疑問視されるなど、物議をかもしていた。
そのため、犯罪防止法は23日から発効でも、「保証判事制」に関しては、システムを整えるために、1年間かけて施行するなどの提案も行われていた。
今回、トフォリ長官の延期判断により、保証判事制の開始は早くとも7月になることとなった。
同長官は同時に、家庭内暴力や陪審裁判の対象となる殺人罪などと、選挙裁判所が扱う案件は、「保証判事制」の対象外とすることも決めた。この点に関する最終判断は最高裁大法廷での審理を待つことになる。