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池坊南米支部、華やかに初生け=令和初、60周年の出だし祝う

初生けをする会員

 華道家元池坊華道会南米支部(阿部すみ子支部長)主催の『新春初生け』が18日午後2時から午後5時まで、サンパウロ市のサンパウロ日伯援護協会本部ビル5階神内ホールで開催された。

 同日正午から招待客限定の開会式が行われ、会員、来賓たち約80人が出席した。

 池坊華道会の精神を表した会歌をみんなで斉唱した後、阿部支部長が「皆さん明けましておめでとうございます。御代が令和に替わって初めての初生けです」とポルトガル語で開会宣言した。

あいさつする来賓の皆さん

 野口泰在サンパウロ総領事は「令和2年の初生け、おめでとうございます。池坊華道会南米支部が60年の長きにわたって日本の伝統文化である華道の普及に尽くしてこられたことに感謝します。昨年はジャパンハウス、ヘブライカ協会で生け花展を開いていただき有り難うございました。今年は7月24日から8月9日まで17日間、日本で東京オリンピックが開催されます。皆さんぜひご来場ください。皆さんのますますのご発展とご多幸をお祈り申し上げます」とポルトガル語であいさつした。

 ブラジル日本文化福祉協会の林まどか副会長は、「明けましておめでとうございます。本日は初生けにご招待いただきありがとうございます。日本では師走から新年にかけて、年末には一年の締めくくりの大掃除、また新年には新しい年をことほぎ、初何々といった行事が行われます。例えば、初生け、書き初め、初釜など、季節感やけじめを大切にします。今年は池坊南米支部が60周年の年とお聞きしています。その歴史が一巡する大切な年です。その先のまた60年を思い、阿部先生をはじめご一門の皆様のご精進とご発展、本日初生けに参加されている皆様のご健康をお祈りいたします」と日本・ポルトガル両語であいさつした。

 援協の与儀昭雄会長、野村アウレリオ・サンパウロ市議代理の桂川富夫文協副会長のあいさつに続き、ブラジル生け花協会のエリソン・トンプソン会長が「今年は西暦2020年、令和2年、5輪、60周年と数字の節目が重なる年」と指摘し、「良い年となりますように」と祈念した。

 毎年、乾杯の音頭を取っている書道家の若松如空(本名・孝司)さんは「昨年は米寿でガンを患い、もうこれまでかと思いましたが、ガン病院でよく効く飲み薬を紹介してもらい、この通り元気になりました。現代科学の進歩に感心しました」とあいさつ、出席者を驚かせた後、力強く万歳三唱の音頭を取った。