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《ブラジル北部アクレ州》=マフィアの囚人ら26人が脱走=パラグアイで75人脱獄の翌日に

 【既報関連】ブラジル北部アクレ州の州都、リオ・ブランコ市内のフランシスコ・デ・オリベイラ・コンデ複合刑務所で20日未明、26人の囚人が脱走したが、21日昼前までに6人が再び捕まったと、21日付現地紙・サイトが報じている。

 脱走犯たちは、州都第一コマンド(PCC)、もしくは、その傘下組織のボンデ・ドス・トレゼ(以下、13)の構成員だ。アクレ州政府は、この事件と19日未明にパラグアイで発生した別の集団脱獄事件との関連性を調べるため、ブラジル政府に情報提供を要請した。

 脱走が起こったL棟では、PCCや13の構成員が服役していた。同棟では、2016年10月に暴動が発生し、囚人5人が死亡している。

 囚人たちは、換気口がある壁に穴をあけると、シーツなどを結んで長い紐を作り、脱出した。

 アクレ州政府はこれまで、連邦政府に対して2回、治安部門限定の直接統治(IF)を要請してきたが、いずれも応えられなかった。

 同州では今年、既に30件もの殺人事件が発生している。大半は大型犯罪組織が関わっており、18日夜の大量殺人(2件で7人殺害)もその一例と見られている。

 陸軍や連邦国道警察がアクレ州内、特にボリビアやペルーとの国境地帯で活動できるよう、同州は近日中に3度目のIF要請を行う予定だ。

 アクレ州での事件前日の19日未明には、ブラジルと国境を接するパラグアイの市で囚人75人の脱走事件が起きており、パラグアイ当局に、自国の刑務所管理体制は腐敗しているのではとの懸念を抱かせている。

 サンパウロ州軍警はパラグアイの事件以降、州境の警備を強化している。