【既報関連】ブラジル南東部ミナス州では、24日から広範囲で大雨が降り、各地で被害が出ている。この断続的な雨の中、28日夜から翌日の朝にかけて州都ベロ・オリゾンテ市で強い雨が降り、各所で道路陥没や倒木が発生。24日からこれまでに確認されている州内の死者の数も54人に達した。29日付現地サイトが報じた。
28日から29日にかけては、ベロ・オリゾンテ市近郊のノーヴァ・リマ市で、家の崩壊により男性が亡くなり、ベロ・オリゾンテ市から南へおよそ250キロのタブエレイロ市でも、大雨により発生した巨大な地割れに車ごと飲み込まれた女性が死亡。これで24日の大雨からの州内の死者は2人増えて54人になった。
国立気象研究所によると、今年1月のベロ・オリゾンテ市の降水量は既に932・3ミリに達しており、観測史上最大雨量だった、1985年1月の850・3ミリを既に上回っている。
ベロ・オリゾンテ市で最も大きな被害が出たのは、市内中南部、西部だ。28日から29日にかけて、ベロ・オリゾンテ市西部では3時間で101ミリ、中南部では175ミリの雨が降った。市内の主要道路テレザ・クリスチーナ大通りでは地割れが発生。用水路が溢れ、車が流される事態や舗装のアスファルトが広い範囲ではがれる事態なども数多く発生した。
ミナス州では54人の死者が確認されているが、ベロ・オリゾンテ市市が13人と最も多い。州の最新の発表では、大雨で避難せざるを得なくなり、親類の家などに逃げた人数が3万8703人で、行くところがなく、学校や教会に身を寄せている人も8157人を数える。